中学部の授業研究@


今年度中学部では、次のような研究や教員研修を行い、教材の開発や子どもたちへのかかわり方の工夫など、日々の授業改善に取り組んでいます。今回は、4月から9月末までの研修内容と実践の様子をお知らせします。


1.福井県初等中等教育研究奨励事業

「自閉症教育に関する実践研究」をテーマに、県の研究奨励事業に応募し、見事県内 6団体の1つに選ばれました!

(1)自閉症教育の専門家による学校訪問指導
   ◆福井県立大学 准教授 清水 聡 氏 (自閉症教育が専門)

@6月12日

A6月30日

<授業参観>
・教室環境
・個別指導の授業の設定

<授業参観7・8・9組>
・国語科
「はてなボックス」を使った形容詞の学習

<授業参観 7・8・9組>
・自立活動の授業
 改善シートを作成して実践した
 「茶道」と「集団ゲーム」の授業。

<講義>
テーマ「自閉症理解」
・社会性、コミュニケーション
 興味の限局、不適応行動への対応
・思春期、専門機関などについて
               

B8月5日

C9月10日

<講義>
テーマ「自閉症理解」
・尖足歩行
・ジョイントアテンション
・アセスメント(CARS、新版K式検査など)
・学校や家庭での構造化

<授業参観7・8・9組>
・音楽科(集団参加の授業)

<同1・2組>
・体育科(基本の運動、集団学習)

<同3・4・5・6組>
・体育科
(サーキットの学習形態、
        個別目標を設定)

(2)県外研修への参加

◆滋賀県自閉症協会「たんぽぽ」自閉症理解のためのセミナー(滋賀)
@「自閉症の人とのコミュニケーション」(6/14)・・・小八木
A「自閉症理解に基づく問題行動への対応」(8/7) ・・・永田、野村
B「高機能自閉症・アスペルガー症候群の理解と受容」(9/7)・・・大西

◆自閉症セミナー「認知発達治療の理論と実践」(東京)
○太田ステージによる評価など(8/20〜23)・・・柳本

◆ いしかわTEACCHプログラム研究会自閉症療育者のためのトレーニングセミナー(石川)
○TEACCHプログラムによる指導者養成(8/22〜24)・・・杉原



2.PT(理学療法士)OT(作業療法士)ST(言語聴覚士)等の
  外部専門家を活用した指導方法等の改善に関する実践研究事業

国の事業に県が応募し、その事業に本校が手を挙げました。上記のような教育関係 以外の専門的な立場の人に生徒の様子を見て頂き、指導を頂いています。

福井医療短期大学教授
  藤本 寛巳 氏(ST)

・発音が不明瞭または発声はあるが、意味のある言葉がない生徒への言語訓練の指導方法について(5月、9月)

福井医療短期大学准教授
  與河かおり 氏(OT)

・感覚の過敏さや食べ方の指導、指導方法や教材の紹介   (10月)



3.研究発表

以下のような機会に、いろいろと工夫している授業実践などの中学部の取組みを 発表しました。そこでの御意見や御助言を参考に、更に授業改善に努めています。

◆福井県特別支援教育センター研修講座「自閉症の発達支援」…8/ 1(福井県立大学)
「福井南養護学校中学部の取組み(雲課程の教育課程)」・・・小八木
「授業改善評価シートを使った『数学』の実践発表」・・・杉原
「授業改善評価シートを使った『自立活動(茶道)』の実践発表」  ・・・野村

◆日本特殊教育学会第46回大会 自主シンポジウム…9/20(鳥取県米子市)
テーマ:障害のある児童生徒の教科学習の授業づくりの在り方
「福井南養護学校中学部の集団構成や教育課程についての取組み」・・・小八木
「自閉症の生徒への視覚的教材を活かした音楽の授業」・・・杉原
「自閉症の生徒における表現の学習 ―国語科・美術科」・・・野村



これらの研修などを踏まえ、生徒たちに還元できるよう、次のような研究テーマを設定して実践を重ねています。

@アセスメント(生徒の実態把握)実施のための研究
A生徒のコミュニケーションの力を把握するためのサンプリング
B授業の改善工夫(重点授業)…保健体育 音楽 自立活動 国語・数学などの個別課題

御意見や御質問などがありましたら、担任や主任までお気兼ねなく御連絡ください。

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