地域支援部だより第３号

高等部現場実習

　１１月９日より全学年対象に、後期の現場実習が行われました。
　高等部の実習における全体目標は以下の４項目があげられます。

働く力や態度をより確かなものに発展させていく。
自分の適性や進路について関心を持ち、そのための課題を自覚する。
社会に出て働くことに関心を持ち、職場でのきまりや生産の仕組みを学ぶ。
卒業後の職場生活への移行を円滑にする。

（今回の実習での日誌や振り返りの学習から、）「反省点」「これからの学習で気をつけていきたい点」「頑張ったこと」「ほめられたこと」「家の人の言葉」などの中からいくつか紹介したいと思います。

感想

これからの学習で気をつけたいことは、慌てずに行動すること、人の話をしっかり聞くこと、てきぱき仕事をすること、集中力がきれないようにすることです。（１年生）
積極的に仕事に取り組めた。次の仕事に取りかかる前に、すぐに後片付けができた。分からない事は進んで聞けた。（３年生）
「分からない事を自分から聞く」という課題を達成できたのは良かったです。作業も自分なりに頑張っていたようなのでえらかったと思います。（家の人より）

　生徒たちは自分の目標をしっかりと念頭におき、それぞれの力を十分に発揮していました。特に、３年生にとっては卒業後の進路を決める上でも有意義な実習になったと思います。

進路先見学会

「本校卒業生の進路として考えられる企業、事業所、施設における状況を見学し、今後の進路指導に生かす。」という目的で８月３，４，６日に進路先見学会が行われました。

社会福祉法人慶長会　障害者就労支援事業所つづきの家（坂井市丸岡町）
就労支援センターあおい（福井市）
セルプ・アクティ梅の木（福井市）
就労支援センターすだち・すだちの家（福井市）
福授園神中事業所、御幸事業所、当田事業所（鯖江市）

　各施設・事業所に本校教職員が１０名前後参加させていただきました。大変お世話になりました。

参加者からの感想

つづきの家では、マスクの検品・梱包、ネームタグの作成の作業をしていました。企業からも仕事を請け負っており、衣類の検品・梱包や箱折りなどの作業も行っているとのことでした。明るくゆったりしたスペースの作業場で、皆さん静かに作業に取り組まれていました。現在、移行支援型に８名、継続支援型に１５名の方が利用されていました。今までに移行支援型で利用されていた方は、現在のところタイミングにも恵まれ２年以内に企業就労が決まったそうです。
あおいでは、パン工房、併設されたパン工房あおいの接客、農園での野菜の栽培、箱折り・ラベル貼り・袋詰めなど下請け作業、名刺・ハガキ・宛名シールなどの印刷物の作成などを行っていました。明るく広く新しい施設で、それぞれの障害特性に合った仕事が行われていました。
梅の木では、ポリポットや朝顔支柱など、開設当初から続いている軍手作りなど7つの作業を行っていました。木の幹を守るネット作りなど新しい作業も取り入れてやっているとのことでした。利用者支援の工夫点など施設の現状をいろいろとうかがうことができ、大変参考になりました。
すだちでは、パンの製造販売、空き缶リサイクル、プラスチック製品下請け、箱折り下請けの４つの作業を行っていました。40名の方が入所もしくは、通所で利用していました。利用者の障害特性を理解し、じっくりと向き合っている職員の方の姿勢が印象的でした。
福授園は、神中、御幸、当田の３つの事業があります。作業内容としては、眼鏡製品を扱う作業や各種バリ取り、箱折り、畑（水菜、ニンニク、オクラ、菊、ぼかし作り）野菜の袋詰め、タッパーや墨汁のふた閉め、食器類へのシール貼りなど、多種多様な仕事がありました。また、レクリエーション関係や歯磨き指導、入浴指導も充実しており、作業力だけではなく、生活する力や生活を楽しむ力の育成にも取り組み、バランスのとれた配慮に感心しました。

　見学の様子です。今後の進路指導に生かせる大変意義のある見学会でした。

第７回アビリンピック福井大会

　７月１９日（日）に福井県立福井産業技術専門学院にて「第７回アビリンピック福井大会」が開催されました。会場には県下の特別支援学校や施設・企業から各部門に計４４名の参加者がありました。
　本校からは喫茶サービス部門に６名、木工部門に２名の生徒が参加しました。作業学習の時間や放課後に練習して当日に臨みました。
　開会式になると多くの参加者を目にして、緊張の中、競技がスタートしました。喫茶サービス部門では参加者多数のため、時間も延長して行われました。緊張のため声が小さく、動きも練習のようにいきませんでしたが、最後までやり抜きました。木工部門では狭い机で、しかも短い時間で完成させるということで苦労しましたが、全員時間内に完成しました。
　その結果、喫茶サービス部門　銅賞に杉森由季さん、木工部門　努力賞に荒井健一さんがそれぞれ入賞しました。次年度も多くの生徒が参加できるように呼びかけていきたいと思います。

特別支援学校就労支援セミナー

　８月２５日(火)、本校保護者、教職員を対象に、講師の方をお招きして、特別支援学校就労支援セミナー(職業準備講座)を実施しました。
　このセミナーは、一般雇用に関する知識及び就労支援策の効果的な活用などについて理解し、これからの特別支援学校生徒の職業的自立、進路支援・生活支援のあり方について理解を深めることを目的としています。
　はじめに、ビデオ「働く喜び輝く仲間たち」を視聴しました。その後、福井公共職業安定所の方に、障害者の職業紹介の実情と相談援助等についてお話をしていただきました。その中で、働くことに向けての準備として、基本的な生活習慣や社会人としてのマナーを身につけておくこと、意思表示をする能力をつけることがとても大切になるとお聞きしました。また、社会福祉法人福授園の所長さんに、福授園における就労支援について説明していただきました。
　保護者の方にもたくさん参加していただいて、たいへん有意義なセミナーとなりました。

障害者雇用促進展

　９月４日から７日まで、福井市大和田のフェア・モール福井にて「障害者雇用促進展」が開かれました。これは、障害者雇用支援月間における啓発活動の一環として、雇用の拡大を図ることを目的に開かれました。開催内容は主に、県内の障害児童、生徒の絵画等の展示、学校や施設の紹介コーナーと作業品展示即売、喫茶サービス模擬店で、本校高等部サービス班の生徒が、５日の即売、喫茶に参加しました。
　喫茶コーナーでは、アビリンピック大会同様の接客で、生徒たちは、緊張しながらも、お客様の様子を見ながら、グラスを下げるタイミングをはかっていました。また、ふいに話しかけられても、笑顔ではきはきと答えていました。
　展示即売コーナーでは、通行するお客様に大きな声で呼びかけ、窯業班の作った大きな壺、紙工班のメモ帳、手工芸班のストラップ、縫製班のお弁当袋、木工班の踏み台などをほぼ完売することができました。生徒たちにとって、とても貴重な経験となりました。

施設案内

事業所の方から、施設について紹介していただきました。

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